Fairy's Studio制作ブログ

精霊とSimutransアドオン置き場

(予約投稿)I doing drive with fairy. 番外編1 GDBAの過去編


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香里と出会う前の話だ。
私は、02年の規制によってカタログから姿を消す予定だった車を横目に走り出した。
当時の国産スポーツカーの生き残りは数が少なく、GTRやFDでさえも、生き残れなかった。私は01年生だったが、02年生からはGDBCという通称"涙目"にグリルを変えられてしまった。

香里と出会う前、一番最初のオーナーは普通に乗り、特にといった改造もせず、最新のレガシィかなんかに乗り換え、私を中古店に売った。超普通でつまらなかった。問題は、二代目とその親友だったのだ。

無改造だった事もあってか、値がはっても、速攻売れてしまった。
私は数少ない走り屋御用達カーだったし、IMPREZA自体もセダンをやめた時であったので、一世代前でもまだ人気はあった。
奴らは、究極の水平対向エンジン完成を模索していたみたいだった。
ノーマルのEJ20はすぐに取り上げられ、よくわかんないものが搭載された。
6気筒の時もあった。が、殆どがパワーアップに繋がる事もなく終わった。
転機があったのは、親友が関わり出した頃だろう。
彼はロケット好きの技術者で、口を開けばロケットである。
ロケットのエンジンを応用しようと色々弄った結果、なぜか狂気的なパワーにまで私は変わっていた。だがそれは、ドライバーを生きて返さない怪物を製造している事に気づく事もなく…
これができた後は、もう私に敵は居なくなり始めた。
ロータリーやRB26の戦士を軽く消し、同じ水平対向のポルシェも余裕と言わんばかりだった。調子に乗り始めたのは多分この頃で、自我を抑えられずに暴走が始まったのもこの頃だろう…

気付けば中古店の一角にいた。
きっと、ドライバーは、私をコントロールできずに…
エンジンには、封印がかけられ、高速域の伸びは完全に失われた。
そして、グリルは壊れてしまったのか、下位互換のGADの物に取り替えられていた。
そしてこの後、数年間はここのお世話になった。
週一回、エンジンが付けられ、店員のドライブにつきあう。
車を壊さない為の運転とはわかっていたが、案外楽しかった。
でも、バトルの刺激がだんだん必要になってきた。危ないのは分かっているのに、酷くはまったのだろう。ちょうどいいタイミングで、香里が私を買ってくれた。なぜ香里に私が見えているのかはわからない。香里は私の必要としていた、走り屋だった。だが、サーキットではなく、公道の。公道というさらに危険な新天地に私は数年ぶりに目覚めた。だが、危険だからこそ楽しい。それで御釈迦するなら、私はそれでもいい。